2010年6月21日月曜日

弁護士費用とスタンス

Last updated  2010.03.08 21:51:32
http://plaza.rakuten.co.jp/utuboiwa/diary/201003080001/改訂(H22.6.21改訂)


「はじめに」

弁護士の上手な利用の仕方(2)では,
  弁護士のスタンスと弁護士費用
について書きます。

弁護士費用については,一般的には最も感心があるところかと思います。

弁護士のスタンスは,どのように弁護士は考えているのかが分かるように書くつもりです。

弁護士費用は,
  着手金:仕事を始めるために頂くお金
  報酬: 仕事の成功度合いに応じて頂くお金
  費用: 活動費用に際して必要な経費的なお金
に分けられます。
 
タイムチャージ制(労力を要した時間に応じて発生する制度)を採用する場合もありますが,どちらかというと着手金制度の方が割安になるし,未だ一般的と考えられます。

私のスタンス(正解とは限らない)を明らかにしながら書きたいと思います。 

「目次」
1. 法律相談 通常1時間1万500円(消費税込み)

2. 事件の範囲

3. 高いか安いか

4. 着手金と報酬金
4.1. 着手金
4.2. 報酬金

5. 費用

「本論」

1. 法律相談 通常1時間1万500円(消費税込み)

よく言われる誤解が,弁護士に頼むに行くと,幾ら取られるか分からん!
というものがあります。

昔は,阿吽の呼吸で,何も定めない人もいたとは聞いたことがありますが,基本は,当初の法律相談の段階で,
  
  事件の見込み
  事件の進行についてのメニュー提示(交渉か,訴訟か等)
  メニュー提示についての各価格(着手金,報酬,費用)

を提示するのが普通です。
 
法律相談は,実際は,お客様が,弁護士を見極める重要な機会です。

事件自体よりも,好き嫌い・相性が重要となる場合も多いです。


幾ら優秀でも,話しにくい人では駄目ですし(不利なことも含めて話して貰うのが一番よいのです),取っつきにくい人は駄目です。
評判がいいといっても,自分には合わない可能性もあります。
しゃべりが上手いより,木訥の方がよい場合もあります。


何でもそうですが,法的紛争は,弁護士だけに頼めば後は何もしなくてもよいというものではありません。お客様と弁護士が,ある一定の結果を目指して二人三脚で頑張らなければならないのです。


弁護士としても,私もそうですが,お客様との関係ばかりを気遣うのは,目の前の事件処理に集中できないので,好きではありません。
 

色々ありますが,私は,分からないことも沢山あります。
また,自分のライン(自分自身の正義といってもよい)でできないこともあります。
 
その場合は,はっきりと言います。
   できないことは,できない。
と。


時に,耳障りの悪いことばかりしか言わない場合も,あります。

でも,基本は悪意はありません。
 


良いことばかりをいうだけで事件を受任するのは,最初にお金が貰えて嬉しいかもしれませんが,後で大変になるということが分かっているからです。
  

せっかく相談しに来たのに,私ばかり悪いみたいに言われたという印象を持たれるかもしれませんが,気に入られようと思って安心させるだけが,弁護士の役割ではないと思っています(そういう面も必要なときも勿論あります)。

 
 

私は,只でやってくれ!
という人も受けません。

 

私にも,プロとしてのプライドと意地があります。
 

自分のラインで,この事件ならば,貰うべきは,この金額
というのを決めます。
それで,只とか言われたら,堂々と断ります。



スタンスが色々ありますので一概にいえませんし,文章にも表しにくいですが,私の場合は,スタンスを前面に出すタイプです。


それで事件が受任できなかったら,仕方がないと思うタイプです。



法律相談は,依頼者からみれば弁護士を見極めるものです。そして,弁護士も,タイプを押し出して,それが合致するか,これからやっていけるかと思えることが,最も大切なんではないかと思います。
 

2. 事件の範囲
 
弁護士費用は,基本は,どこまでやるか
という事件の範囲で決められます。
 
  交渉だけか,
  訴訟もするのか,
  執行は?
という各段階毎に,着手金・報酬を決めることが多いですが,これをお客様と弁護士との間で,はっきり決めることは重要です。

 
着手金制度は,私もよくやるものですが,着手金0では,通常は,しません。

 
これも私のスタンスかもしれませんが,いつ事件を始めたか,事件を依頼したはずなのに,何もしていないと言われるのが嫌だからです。
 

 
着手金制度は,分かりやすいです。
 
  お金を貰ったときに仕事を始めます。
  貰わなければ仕事を始めません。

と,はっきり言えるのです。


 
着手金分割・後払いも,私は基本はしません。
(顧問なら別です,勿論)



一見お客様に有利かも知れませんが,分割金を最初に支払ったときに仕事を始めるのか,分割金が完了したときに仕事を始めるのか明確ではなくなるからです。


破産等で,着手金分割で,最初に貰って,受任通知を発送し,
完了しなければ,代理人を降りるとか,申立をしない
とすれば,ほぼ払っていただけるでしょう。

お客様を脅す感じがして,好まない方法です。



その代わり,一旦決めた着手金を全額貰ったら,後で考えたら安かったなあと例え思っても,追加請求したりは,決してしません。


これもプロとして受けたら完全に遂行するという意識からです。



3. 高いか安いか

刑事事件ならば,今でも着手金・報酬は幾ら以上と規定され,それぞれで合意されるのが普通です。
 
刑事事件は,時間の極めて限られる中,全てを集中してする必要がありますので,一概には決められない金額になります。
 

決めてもいいとは,個人的には思っています。

 
 
民事事件では,弁護士は,数十万の着手金を請求する場合があります。

 
納得されるかは分かりませんが,日数あたりで,言ってみたりします。

 
例えば,訴訟では,2年くらいかかるのは,やはり,まだよくあります。

 
分かりやすく24万円の着手金であれば,1か月あたり1万円です。

 

民事の期日は,大体1か月に1回,裁判所に出向く期日があり,大体その期限前1週間前には,相手への反論,こちらの主張準備を,書面にまとめる必要があります。



 
高いか安いかは永遠の問題ですが,安ければ良いとは思えないのが率直な思いです。



4. 着手金と報酬金

4.1. 着手金  おおよそ請求金額8%程度

  
着手金は,前にも書きましたが,仕事を始める時に頂くお金です。基本は,追加は要りません(費用は別です)。 

そして,仕事の成功如何に関わらず,帰ってこないお金です。

  
着手金が無駄になるかは,結局勝つか負けるかのシビアな問題となりますが, 
事件の見込みの問題も合わせて勘案される問題かと思います。

 

例えば,得られる金員が勝訴的で取立も容易そうであれば,着手金は,安くなりがちです。
  

 
例えば,過払金については,かなりの事務所が着手金0でやっているところが多いですが,これも相手は大手サラ金であり,殆ど勝訴となり,取立も容易というところから来ています(これについては,私も着手金0でやる場合もあります)。 

 
  
勿論,勝つか負けるか分からないという事案では,報酬が見込めないわけですから,高くなりがちということになります。



4.2. 報酬金  おおよそ着手金の2倍
 

報酬は,結果について,その成功の度合いに応じて頂くものです。

 
着手金を安く設定してれば,一般的には報酬は高くなりがちです。
 

また,事件の難度が高い場合は,報酬も高くなりがちです。

 
結果というのも,執行を含む約束をするか,単に判決書きを得ればよいのかというのでも大分違います。
 

5. 費用
 
費用は,郵便代,印紙代,コピー代,交通費等の活動経費となるものです。

 
私の場合は,着手金・報酬と費用とは完全に分けて,費用については,帳簿で明らかにしていく方式をとります。
       
不足になれば,請求し,事件が終わったら清算して返す

ということになります。


 
まだまだ書き足りない部分は,ありますので,思いついたら,また追加していきます。
 
Last updated  2010.03.08 21:51:32



H22.6.21現在のコメント
弁護士費用の問題は,最も重要ですので,
旧ブログ
http://plaza.rakuten.co.jp/utuboiwa/
からの移転作業が終了してから,

分かりやすく書くことにします。