2014年10月14日火曜日

法的カントリーリスクを集めてみる

法的カントリーリスクを集めてみる。

1. はじめに

1.1 法的カントリーリスクとは

企業が外国へ進出するとき,その国ごとに,日本国内では捉えきれないリスクが存在する。

カントリーリスクといい,最近は,
チャイナリスク,コリアリスクが目につきます。
ここでは,法的な面からのカントリーリスクを特に取り上げることにします。


新聞等では,なかなか報道されない事実があるも,実際に投資し,社員を派遣し,営業をするためには,そこで利益がいかに得られるかという問題と同程度に,場合によっては,それ以上に配慮する必要があります。


1.2 反日国家における法的カントリーリスク

取引をするとき,会社を設立するとき,現地社員を雇用するとき・・・などなど形態は様々ですが,国家あるいは国民が,反日的か,は,今では極めて重要なカントリーリスク要素といえます。

実は,マスコミが騒ぐほど,日本に対して反日的姿勢をみせる国,国民は多くないといえます。

法的カントリーリスクは,マスコミがいいにくいこともはっきりということに意義があります。

日本に対する反日レベルが高い国家ベスト3は,ほぼ間違いなく,中華人民共和国,大韓民国,北朝鮮です。

ネット上では特定アジアといわれている存在ですが,アジアというひとくくりは,歴史的には,ヨーロッパより全くの多彩な国・地域をヨーロッパの視点からひとまとめにしたもので,そこに統一的要素というのは,結構見つけるのが大変です。

アジアだったら,どこでもよい!という行動は,(法的)カントリーリスク対策としては最悪といえましょう。




2 コリアリスク

2.0
2.0.1   言論弾圧国家(H261014追記)
朝日新聞デジタル

異例の記者訴追、韓国に国内外から懸念 産経記事巡り

ソウル=貝瀬秋彦、東岡徹 吉浜織恵、清水大輔
2014年10月9日00時19分
http://www.asahi.com/articles/ASGB875XKGB8UHBI038.html?ref=reca


朝日新聞記事からの引用です。
朝日新聞自体は、
公権力行使のあり方をめぐって批判が高まるのは必至だ。
としか書いていないことが問題ですが、
本来なら、国内マスコミ総出で(テレビも含めて)非難されるべき事項といえます。

いずれにしても、
もっとも守られるべき報道機関が刑事事件となるということから考えれば、一般人はいうまでもないということになります。

言論の自由が保護されているかは、カントリー・リスクを考えるときには、極めて重要な要素となることはいうまでもありません。




2.0.2 韓国国情院がLINE傍受(H260619追記)
リンク先
 疑問を唱える声と共に
  http://www.j-cast.com/2014/06/19208137.html

韓国の国家情報院(旧KCIA)が、無料通話・メールアプリ「LINE」を傍受し、収拾したデータを欧州に保管、分析していることが明らかになったからだ。韓国政府のサイバーセキュリティ関係者が、日本の内閣情報セキュリティセンター(NISC)との協議の場であっさり認めた。
そればかりか、LINEの日本人データが、SNS(交流アプリ)などを提供する中国のインターネットの「巨人」テンセント(騰訊)に漏れた疑いがあるのだ。

今までネット上ではよく言われておりましたがソースがついた形です。
とても気分の悪い・気持ちの悪い事態ですが、君子危うきに近寄らずのとおり、アプリ削除まではいかなくても、従来どおり節度ある利用が望まれるということでしょうか。

アプリ製作者の立場:
アヤしいアプリの仲間入りとなるのか、の瀬戸際ともいえましょう。このような事態を速やかに原因を救命し対処をする。それこそが、法的管理能力につながります。いったん、事態の収拾に失敗するとせっかくのアプリにケチがつきます。

利用する企業の立場:もともとの情報である程度はありました。利便性とリスクを見極めながらするというのは、いつも考慮しなければなりません。

利用する一般人の立場:通常一般人の情報というのは(安全保障の観点を除いて)、特にそれだけでは利用価値はないものですが、集団的に数多く集まることで、ものすごく価値がでるものに変貌します。アプリを使うというのは、どのようなものでも、このようなリスクはあります(日本国製作であって、リスクはあります)。

言い古されたものですが、利便性のみをみるのではなくリスクを考えること、節度ある利用が望まれるということになります。

・・・LINEの会話内容っていうのは、双方がある基盤とする常識をもった上で、wとか、そうっするっす。とか、そうすね、とか。という、ものすごく断片的な極めて高度な日本語(!)を駆使されるので、傍受してもそれを分析し、利用するのは、とても難しいものかとは思いますね(雑談)。



2.1 遠い法常識:盗難被害にあったとき,被害品が戻らない。(韓国)


韓国裁判所、仏像の日本返還認めず 対馬で盗難 

2013/2/26 23:42 日本経済新聞

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG26064_W3A220C1CR8000/


日本政府は文化財不法輸出入禁止条約に基づき仏像の返還を求める方針で、韓国政府や裁判所は条約履行と仮処分決定の順守義務のどちらを優先するか検討を始めたもようだ。
 問題の仏像は長崎県指定の有形文化財で対馬市の観音寺から盗まれた「観世音菩薩坐像」。韓国中部、瑞山にある浮石寺が、同像は14世紀に同寺で作られたと主張。長崎で盗まれた後韓国に密輸された像を発見、保管する韓国政府による移転禁止を求める仮処分申請を同地裁に行っていた。
 同地裁は、観音寺がこの像を正当に取得したことが訴訟で確定するまで、韓国政府は日本政府に引き渡してはならないと判断した。」

この問題で,日本の法律的理解の範囲を超えていることは,
「観音寺がこの像を正当に取得したことが訴訟で確定するまで」という部分です。
元々の所有権を主張することは,かなり難しい理論がありますも,14世紀の事柄を主張し,それが裁判所が認めたという事態,しかも,盗難被害者が,韓国国内で裁判をして,所有権を確定させないとならないと所有権の立証を求められることは,まず日本国内では出されないと考えられます。

ちなみに,「文化財不法輸出入禁止条約」は,韓国も締結国ですが,
簡単にいえば,盗品の輸入を禁ずるものです。
今回も,盗品であることが明らかな事案ですので,輸入が禁止され,回復措置をとる国際法上の義務が韓国に生じます。そして,通常は,国際法が優先するのが,通常の法律的理解です。

法常識というのは,より国内に近い国の方がリスクが減ります。日本国内での一般的な法常識では,考えられない,理解を超える特殊性がある場合は,よりリスクが高まります。
今回の事案,かなり法律的理解を超えており,解説も困難といえます。一般には,日本の法律,法常識に近いといわれる韓国ですが(たとえば,民法は日本のほぼ引き写しである),実は,かなり特殊の法常識がある国であるといえます。これもカントリーリスクといえます。

2.2  サイバーテロの脆弱性!というよりは…(韓国)



2013年3月22日 

「3万2000台のコンピューターが被害」――韓国サイバー攻撃の全貌

パッチ管理システムでウイルス配布、接続元は中国ISP

勝村 幸博=日経パソコン

http://pc.nikkeibp.co.jp/article/news/20130322/1084129/?P=1

KISAによれば、ウイルスは「パッチ管理システム(Patch Management System)」を経由して、各企業のサーバーやパソコンに配布されたという。ここでのパッチ管理システムとは、パッチ(セキュリティ更新)をパソコンなどに自動的に配布するシステム(サーバー)のこと。米マイクロソフトが提供する「WSUS(Windows Server Update Services)」が有名。ただしKISAでは、パッチ管理システムの名前は明らかにしていない。」


企業が外国で企業活動するに,インフラの整備はとても重要な要素となるのは当たり前です。PC環境というものも重要なインフラの一つです。

Windowsの更新の際,マイクロソフト自身が,パッチを提供するのが普通です。パッチ管理システムが,WSUSが有名とありますが,アップデータの際には,普通は,WSUSを経由すれば足ります。

今回,

KISAでは、パッチ管理システムの名前は明らかにしていない。」

と書かれています。Winのアップデート(今回は,これが行われた直後に発生したとされています)が,WSUS経由ならば,さっさと公表すれば,よい,悪いのは,マイクロソフトだ!ということになるはずですが,なぜか,明らかにしていない・・・。
また,正規アップデートで問題があれば,もちろんマイクロソフトが動くはずですが,その動きはまるでない。


ちなみに,いわゆる割れを使う場合は,当然ながら,別にWSUSのようなパッチ管理サーバーを用意する必要があります。マイクロソフトは,割れに正規パッチをあてると起動しなくなる対策を立てているとのことです。

割れを使い,かつ,正規とは別のパッチ管理サーバーが提供するソフトウエアに,ウィルスが混入していれば,今回と同様の事故が起きます。
割れは,著作権等知財に絡む問題点は,もちろんありますが,別に,正規ではないゆえのセキリティ上の危険をはらむということになります。


今回の事件,官庁とか銀行とか,大企業とかも被害にあっております。
まさか,そんなところで割れを使っているとは思われませんが・・・。

今回,当初北朝鮮のサイバーテロと言われています(ました)。

サイバーテロは,まず,サイバーテロが起きやすい土壌があるか,攻撃の的となりやすいかという点が重要です。ただ,これは,アメリカや日本のように経済的発展があれば,また,近くに好戦的な敵国があれば,それらに伴う一つのリスクともいえる問題です。

さらに,もう一つ重要な要素があります。

それが,仮にサイバーテロに接したときにおいても,それに耐えうる環境,土壌,施策,教育がされているかです。仮に,割れに緩い国だったとしても,企業対策としては,その土着的な環境に惑わされないことが必要になるといえます。

ちなみに,この記事,中華人民共和国IPアドレスとの一致から北朝鮮発と当初発表していますが,韓国国内と,後に訂正しています。

どうなっていくか,見守ろうとおもいます。珍しいです。

ちなみに,北朝鮮発ならば,現実に隣国等から攻撃を受ける可能性のある国となり,これも,考慮配慮すべきカントリーリスクとなります。

2.3 国家間協定の無視,すくなくとも解釈の違いを見せる司法

日本経済新聞

韓国の元徴用工判決を憂う 

2013/7/31付
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO57930730R30C13A7EA1000/


韓国の司法は国家間で締結した条約や協定の重みを、どうとらえているのだろうか。
 釜山高裁が三菱重工業に対し、戦時中に日本に強制徴用された韓国人への損害賠償の支払いを命じた。元徴用工が新日鉄住金を相手取って起こした訴訟でも、ソウル高裁が同様の判決を言い渡している。それに続くものだ。」

韓国でのビジネスにおいて,極めて重要な意味を持つ判決が韓国において続々出されています。
この記事でも懸念を示していますが,

 今回はいずれも差し戻し控訴審だ。判決が覆ったのは、韓国の最高裁が昨年、日本企業に対する個人の賠償請求権は「消滅していない」との判断を示したためだ。
 しかし、そもそも日韓両国は1965年の国交正常化の際に請求権・経済協力協定を結んでいる。日本政府は無償3億ドル、有償2億ドルの経済協力を実施し、それによって請求権問題は「完全かつ最終的」に解決されたはずである。
 韓国政府も元徴用工の賠償について、対日請求権は認められないとの認識を共有してきた。韓国の司法の判断は極めて遺憾で、不当な判決としか言いようがない。
 国家間で解決済みの問題について、日本の個別企業の責任が問われるようでは、「安心して韓国とビジネスができない」という声が上がりかねない。」

日本が韓国に対して「完全かつ最終的」な解決を前提に,多大な経済的協力をしたことは,実は,韓国国民にあまり知られていない。元々,韓国国内で,日韓基本条約,それに伴う経済協定の中身が公開されたのは極めて最近のことです。

日本は,100年以上続く企業が,2万社を超える極めて珍しい国です。解決されたはずの問題を蒸し返されれば,極めて重大なカントリーリスクとなります。

日経記事がいうように,政府が考えるという政治的問題は,はっきりいえば,ビジネスの速度にはついていけません。政治的には,国際司法裁判所の結果待ち,結果が出ても,韓国がそれに従うという確実な予測もつかない。

記事は,単に懸念を示していますが,新規進出は,もちろん,撤退への大きな要素となります。


後に追記 
3 チャイナリスク
3.1 従業員の生命等健康被害防止義務(PM2.5問題)

PM2.5とは,



  • 大気中に浮遊している2.5μm(1μmは1mmの1千分の1)以下の小さな粒子のことで、従来から環境基準を定めて対策を進めてきた10μm以下の粒子である浮遊粒子状物質(SPM)よりも小さな粒子です。
  • PM2.5は非常に小さいため(髪の毛の太さの1/30程度)、肺の奥深くまで入りやすく、肺がん、呼吸系への影響に加え、循環器系への影響が懸念されています。

経営者には,従業員の職場環境を良好に維持する義務があります。

PM2.5は,日本では,未だせいぜい暫定基準程度にとどまっていますが,チャイナ国内では,

中国経済発展の代償…沿岸部「有害煙霧」年200日超

産経新聞 3月16日(土)7時55分配信

北京では15日夕現在、PM2・5の平均数値が1立方メートルあたり約300マイクログラムに達するなど、1日の平均で日本の環境基準(35マイクログラム)のほぼ7倍に達している。」

しかも,年200日という高濃度基準となっています。

従業員への健康被害防止義務を,チャイナ国内において果たし得るのか,極めて慎重に見極める必要があります。

ちなみに,チャイナ国内においての基準を満たしているからよいということにはなりにくいと考えられます。

場合によっては,社員・従業員の速やかな帰国命令が必要な場合もあるといえます。

ちなみに,手当をあげる,同意書をとるということで免責が得られるかという問題もあります。

基準を明確にいうことはできませんが,少なくとも,日本国内の環境基準をはるかに超える場合には,その対処だけで免責となるとは到底いい難い場面が出てくると思われます。

3.2  銀行ATMから偽札が・・・・(H250725追記)



ありえない、ATMから「偽札」が出てくる中国の現実



産経新聞 7月24日(水)9時0分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130724-00000507-san-cn

驚くべきは、銀行の現金自動預払機(ATM)で引き出した金が偽札、というありえない事態も相次いでいるということだ。

 ある日本人留学生が大手銀行のATMで3千元を降ろしたところ、うち700元、つまり100元札7枚が偽札だった。日本では考えられない事態だ。」タクシー代を払う際に運転手から指摘されてようやく気付き、銀行側に訴え出たが後の祭り。「ATMの中に偽札などあるわけない」と相手にされず、泣き寝入りしたそうだ。」

あまりに色々ありすぎて,なにを載せるか躊躇するぐらいですが,ATMから偽札が出ても,銀行は否定するし,銀行に再び預け入れたら犯罪ということでしょうか。


紙幣が信用ならないということは,現金商売ができないということにつながります。






○ロシアリスク

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