2010年6月18日金曜日

不起訴処分について書いてみる・・・中身では大きな違い

不起訴処分について書いてみる・・・中身では大きな違い
[ 刑事を考える ]

Last updated 2010.02.05 00:27:06
http://plaza.rakuten.co.jp/utuboiwa/diary/201002030000/#

検察官は,身柄拘束された被疑者に対しては,

逮捕勾留の時的制限たる23日以内に,

起訴か,不起訴か

正式裁判か,略式起訴かの

処分を決めなければならない。身柄拘束の限界を画したものである。





実は,刑事弁護の真骨頂は,この23日以内にあり,不起訴となれば,

実質弁護人の勝利といえる。



ともかく不起訴となれば,身柄も解放され,手続としては(厳密には一旦)終了し,罰金も払わなくて済み,前科にもならない(勿論,捜査機関には記録は残る)ということになるから,一応は(被疑者にとっては)喜べる事態である。



しかし,厳密にいうと,不起訴処分の中身については,色々あり,その中身で被疑者としてされた者に対する名誉は,かなり違う。

代表的な例を挙げる。



 不起訴処分(起訴猶予)

  これは,検察官としては黒と考えたが,事案等を考慮して,起訴(略式も含む)しないという不起訴処分である。犯罪を検察官があると認めたもので,余り名誉があるとはいえない。

  

 不起訴処分(嫌疑不十分)

 これは,検察官の心証としてグレーというものである。証拠が不十分な場合と考えられた場合の不起訴処分である。勿論,自白せず否認したからといって必ずしも嫌疑不十分となるわけではない。
公判に耐えられないという意味でもある。


 弁護人の勝訴といえるであろうか。

  

  不起訴処分(嫌疑なし)(以下H22.2.5追加)
  忘れていた。これが検察官の心証として白というものである。これをとるのは,極めて難しい。

  

  不起訴処分(処分保留釈放)

  これは,23日間の範囲では,処分を決めることができず,最終的な処分を保留して釈放するというものである。身柄拘束は解くが,起訴もあり得るよというものである。時効までは捜査可能と法律的にはいえるが,23日間徹底的に調べた結果に対するものであるから,一応は安心することができるといえる。



 不起訴になれば,基本的には被疑者には余り不満は出ないし,メリットがかなりあるので,中身については余り,目にいかないことも多い。

 不起訴となれば,被疑者としては,一安心の面があった。

 

 しかし,最近,

 検察審査会に関する法律改正がされ,不起訴処分になっても安心できないこともある。

 不起訴処分に対して,検察審査がされ,起訴相当の議決に対し,更に,検察官が,不起訴処分又は法定期間内の処分を行わなかった場合,検察審査会は,再び審査を行い,その結果,起訴議決がされた場合には,裁判所が指定した弁護士が起訴をすることになる。



 検察審査会の証拠精査の結果であるが,一般的には,不起訴処分(起訴猶予)であれば,起訴相当の議決が出やすいであろうし,起訴相当の議決に従い起訴とする処分も出やすくなるのではないうかと思う。



 最近には,不起訴処分(嫌疑不十分)でも,検察審査会の強制起訴となっている例もある。(H22.2.5追加)。



 従来とは違って,不起訴処分の内容も,重要度が増してきているといえる。

Last updated 2010.02.05 00:27:06


H22.6.18現在のコメント
少年事件での不起訴処分には,起訴猶予はありません。
H22.6.7不起訴処分取れました。