2010年6月24日木曜日

民事訴訟の大きな流れ

民事訴訟の大きな流れ
[ 弁護士の仕事 ]


Last updated 2010.05.12 18:16:41
http://plaza.rakuten.co.jp/utuboiwa/diary/201005110000/改訂(H22.6.24改訂)




訴訟事件で,相手方の準備書面反論を書いて

FAXが完了しました。



余り書いていませんでしたので,訴訟事件での通常の大きな流れを書きたいと思います。

だらだら書きますので,みにくいですが,ご勘弁を(このほうが簡単にかけますので)。



1. 被告には,悪い意味はない!

訴訟は,訴状を原告が,裁判所に提出することにより始まります。

民事訴訟でいう「原告」は,単に,訴えた人

という意味しか持たず,「被告」は,訴えられた人

という意味しか持ちません。



最近は余りありませんが,「被告」という意味には何ら悪い意味はないのです。



2. 訴状審査…中身は見ない

さて,訴状が提出されたら,裁判所は,「訴状審査」をします。

法律的な要件を充たした記載が十分になされているか,

管轄は妥当か,

印紙は,ちゃんと貼ってあるか

などの形式的審査がされます。



前にも書きましたが,

この審査は,中身については問題にされません。

例えば,真実金なんか一切もらっていないのに,〇〇億円貸したから返せ!

という裁判も可能は可能です。



3. 送達…裁判所からのお手紙

訴状の審査が済むと,訴状が,「被告」に送達されます。

この際,第1回期日が既に決まっており,この日に出頭しろ!または,「答弁書」を提出しろという内容の書面が入っていることが多いです。


4. 欠席判決の危険性

「被告」とされた者は,答弁書を提出することなく,第1回期日に出頭しなければ,

例えば,先程の例の〇〇億円支払え!

という判決が出ます。

勿論,差押も可能となります。



前にも書きましたが,訴状が届いたら,無視をしないで,対応をしなければなりません。

第1回期日が近ければ,裁判所に連絡をして,事情を話す必要があります。

この際も内容のことで言っても対応はしてくれません。



例えば,弁護士を選んでいる等の事情をいえば,とりあえず,答弁書を出してくれ

と言われる場合が多いでしょう。



裁判所は,中立的な国家機関ですから, 中身についてのアドバイスは,してくれません。



この時期に,弁護士をつける意味があるかも含めて,弁護士に相談した方がよい

ということになります。



5. 準備書面のやり取り

訴状が出され,答弁書で,争いとなる点が明確となった場合,

次回以降は,

準備書面

という書面のやり取りが数回~十数回なされるのが普通です。



1か月毎に,双方または各々に,宿題が出され,

提出期限(次回,期日前の1週間程度前)

に,

事実と,
その根拠となる証拠,
事実に基づく法的主張

をまとめて,準備書面を提出する必要があります。



6. 和解期日,尋問期日

このやり取りの後,和解期日が入る場合もありますが,通常は,

尋問期日

が入ります。


尋問をする場合,事前に陳述書提出の宿題が出ます。


陳述書には,尋問を効率化するために,

細かいところとか
経緯とか

を書きます。



尋問が終わると,

和解期日が入るのが普通です。



7. 最終弁論期日

和解も不調となれば,

最終弁論期日

がある場合が普通でしょうか。


尋問期日終了後,いきなり結審として,終わってしまう場合もあります。


最終弁論期日前に、期限を設定され、


主として尋問の結果を踏まえて,

最終的な法的主張のまとめとなる

最終準備書面

を作成します。


8. 判決

そして,判決となります。

判決期日は,最終弁論期日終了後,

約1〜2か月後に指定されます。



通常事件で,ここまで1年~2年くらい

が,審理が早くなったとはいえ,普通です。



9. 期日間で,やること


「準備書面」提出期限の合間に,

必要な打ち合わせ

必要な証拠の整理と提出

をすることになります。



期日は,1か月毎に入るのが普通ですので,


弁護士は,

1か月毎の裁判所への出頭

提出期限前までの準備書面の作成・証拠の整理

期日間の打ち合わせ

が主な仕事となります。




弁護士に頼まなければ,

裁判所への出頭(平日です。勿論ですが)

法的主張に沿った証拠の整理

必要な事実の整理

それらを踏まえた準備書面の作成,

人証の選定

実際の尋問

を,自分ですることになります。



10. 重視する検討

多分,弁護士を付けずで最も大変なことは,

必要な法的主張の中身・検討

となるでしょうか。



しかし,私の場合、普通,最も重視するのは,

必要な法的主張を支える事実と証拠

です。



ある必要な法的主張に必要な事実は何か,

どの程度まで証拠で根拠づけられるか,

ということに重点を置いて考えます。



一から基本的な知識
(基本的な条文や法的理論,確定した最高裁判例)

を勉強するのであれば,最も重要な点に,

力を注ぐことができません。



いつも自戒するところですが,

裁判では,法的な基本的知識は不可欠な前提です。



ちなみに,裁判所は,極めて不親切です。


必要な法的主張,必要な事実,必要な証拠

は何かと教えてくれるところでは,ありません。



ちょっと話題はそれますが,司法試験は,

知識偏重・知識重視

でいいと思います。

なんでもそうですけど,

試験があるからこそ,試験があるときこそ,頭に入ります。



つまらない勉強も必要だった

と今思えます。


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H22.6.24現在のコメント

少し改訂して,見出しをつけました。
幾分マシになったでしょうか。

大きく民事訴訟の流れを書いてみました。


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