2010年6月18日金曜日

相対立する供述の信用性・・・どちらが信用できる?

相対立する供述の信用性・・・どちらが信用できる?
[証拠を考える]

Last updated 2010.02.02 23:44:25
http://plaza.rakuten.co.jp/utuboiwa/diary/201002010001/ 改訂(H22.6.18改訂)


刑事事件において,他に物的証拠がなく,相対立する供述しかない場合,どちらが信用できるかということで結論が決まることがよくある。

被害者の供述に信用性があるのか,被疑者の供述に信用性があるか,という判断である。



1 脅迫罪の被害者・加害者の対立

2 恐喝罪の被害者・加害者の対立



3 贈収賄の贈賄側と収賄側の対立

もっと身近な例でいうと,

4 交通事故における,どちらが青で渡ったかという「赤青事件」

も,この部類に入る。





犯罪は,一般的には,おおっぴらで行われないから,このような場合は多々ある。





上記の例でいうと,

恐喝罪や贈収賄罪は,そもそも金が渡っていないのではないかという点で問題となる。

通常は,現金のやり取りであるから,現金の移動に関し,被害者は渡したといい,加害者は貰っていないという点で対立となる。

また,恐喝罪の場合は,現金が渡ったというだけではなく,恐喝文言が具体的に特定されなければならず,実は,立証が難しい犯罪類型の一つである。



相対立する供述の信用性の吟味は,修習生の試験にも出る古くて新しい永遠のテーマであるといえる。

一般的には,自白の信用性と同じく,

供述の詳細さ

裏付ける物的証拠の有無・程度

秘密の暴露の有無

供述の一貫性

などが,判断基準となるが,具体的には極めて難しく,

判断を誤ると,無罪の者を犯罪者にする可能性,本当の被害者を救えない事態になる。



民事に関係することで極めて問題になっているのは,4の事件類型である。



4で,加害者の証言を基に実況見分調書が有利に作られて,それで,不起訴処分(嫌疑不十分)となると,民事において,逆転がかなり難しくなる。

こっちが青か,相手が青かで,適用される過失相殺基準が全く異なり,損害賠償金が全く異なってくることになる。

残念ながら,今の段階では,事故にあって,このような事態が予想されたら,早期に目撃者を確保(住所,氏名,居所)するしかない。何時もデジカメやICレコーダを持って歩くぐらいの方法しか考えつかないのが,悔しいところである。

Last updated 2010.02.02 23:44:25


H22.6.18現在のコメント
被害者だからということで,警察任せにするのは,よくありません。事故が起こってから,事件は始まっています。
不起訴処分の対応として検察審査会の利用も考えられます。