2010年6月22日火曜日

たまには雑談,強引に著作権議論へ・・・ジャケットデザイン

たまには雑談,強引に著作権議論へ・・・ジャケットデザイン
[ 知的財産:著作権 ]

Last updated 2010.03.25 09:18:53
http://plaza.rakuten.co.jp/utuboiwa/diary/201003250000/改訂(H22.6.22
改訂)


やっと,Jeff Beckの新アルバム
「EMOTION & COMMOTION」を買いました!
わーいわーい。

ん? これは・・・似ている。ジャケットです。

そうです。

このジャケット,Jeff Beckも参加している。
 SEAL「SEAL2」
に似ています。

明らかに,わざとです。


さて,これを例にして著作物判断の方法を書いてみましょう。
(結論は,否定に決まっています・・・)


共通する点

1 前者(「EMOTION & COMMOTION」)は,ワシがギターを両足で掴み両翼を広げて飛び立っている様子が描かれており,後者(「SEAL2」)は,人間が両手を広げ,両足を組んだまま飛び上がっている様子が描かれているが,前者は各々の翼が,後者は当該人間の各々の手が,アルバム中央付近から左右の角方向に延びている。


2 また,前者のワシがつかむギターのネックが,後者の人間の曲げて跳躍をしているような形での左足が,いずれも,アルバム中央付近から向かって右側端に延びている。



異なる点
1 そもそも対象が,前者は,ワシとギターであり,後者は,人間であり,全く異なる。

2 色も全く異なる(前者は,茶系統,後者は,(確か)青系統)

3 共通点1についても,前者は,ワシが若干左向きに傾いているので,右翼が大きく延びており,その長さとしても左翼は半分程度に短い。

4 共通点2についても,前者は延びているギターのネックの長さが,同じく伸びている左翼の長さと同じ程度になっているが,後者は延びている左手が長く,延びている左足の長さは手の半分程度しかない。

5 対象が異なるため,前者は延びたワシの翼の先端が枝状に分かれているが,後者は人間が手を握っているため,先端は枝状にはなっていない。
・・・・・。



これが,著作物性の判断方法です。


まず,侵害を主張する者が,共通する点を抽出し,
侵害を否定する者が,異なる点を抽出していくという流れになります。


今回の例で,
共通する点を,文章化することが難しいのは,異なっている点を避けて抽出しなければならないからです。


また,異なる点がこれでもかといえるのは,著作権侵害を否定する方向へいきます。




酷似している場合は,透明フイルムを使って,同一性を指摘することもできます。


逆に,このような場合に異なる点を指摘するには,角度や長さを厳密な数値をもってする必要が生じてきます。
(権利者側としては,角度は,〇〇°,××°で誤差の範囲内だ!という反論をしていきます)




共通する点の抽出が終わったら,それについて創作性があるかという判断がなされます。


例えば,反論としては,

鳥が飛ぶ姿を描けば,必然的に,翼は左右角方向に延びるという主張が考えられます。

このような描き方は,鳥を主体とする場合は必然である

というのが考えられます。



今回の件は,余りに似ている点が少ないという点,違っている点を排除して共通する点を主張せざるを得なくなった結果主張が余りに抽象的になっています。



例えば,共通点1では,共通するとされたことが,非常に抽象的になっています。


仮にこれに創作性があるとすれば,他の,真ん中付近から単なる直線が上の左右角方向へ延びているものでさえ,著作権侵害といえることになります。



つまり,これは,
訴える前から止めておけという事案といえます。



侵害を主張する者は,そのような制約を乗り越えて,余りに共通点が多く,その共通している部分に創作性が認められる旨の主張を組み立てていかねばなりません。



結構難しい作業となります。



・・・・ま,どうでも良い議論です。



このシールとの共演は,前にジミヘンのトリビュートアルバムに両名が参加したことからの縁と言われています。
同じく3月に出たジミヘンのアルバムが,意識的されたのか?

この方が,よほど興味のある議論です。


……………………………………………………
H22.6.22現在のコメント
見直すと結構ちゃんと書いています。

印象的には似ていると感じても,分析的にみると逆の見方ができる,もっというと,逆の見方のほうが強い
ということは,よくあります。

著作物性は地味ですが,かなり難しいのです。

……………………………………………………