2010年6月23日水曜日

軍法会議ものだ!…仕事はいつも現実的に

軍法会議ものだ!…仕事はいつも現実的に
[ 弁護士の仕事 ]



Last updated 2010.04.12 12:47:55
http://plaza.rakuten.co.jp/utuboiwa/diary/201004120000/




ガンダムに限らず,これに類するセリフは,よく出てきます。 

軍法会議

とは,簡単にいえば,軍人のための裁判です。





軍人は,戦場で人を殺すこともあり得る職業ですので,

全てを,民間人に適用する法律と同じくしては,軍隊自身が立ち行かなくなる場合があります(例:青信号を守れ!)。



そのため,通常は,

軍人のための法律(軍法)

軍人のための裁判(軍法会議)

軍人のための刑の執行機関

民間人のものとは別に特別に用意されているのが,普通です。



軍法会議は,通常は,軍人によって組織されるのが普通ですが,特に,裁判所では,最高裁の統制が利かない,独立の裁判機関,「特別裁判所」を設けることは,現行憲法上では,できません。



ただ,機能の面で分けることは,今でもされており,知財専門部,税務専門部等,実質的に,専門分野のそれしか事件が回されない裁判所は,あります。

これは,最終的には最高裁で統一して判断されますので,特別裁判所とはいいません。


仮に,軍法が整備されれば,軍事専門部というものができても,何ら問題ないことになります。


ただし,手続保障は必要となります(憲法31条)。




現在の法律では,これに類するものは,ないといってよいでしょう。

戦前は,ありました。

軍隊を有するには,不可欠といっていい制度手続です。



逆にいうと,軍法がないというのは,軍隊とはいえないといっても言い過ぎではありません。


アメリカでは,勿論軍法会議があります。


なんとなく報道でも極めてわかりにくい説明がされていましたが,日本では,拉致事件に絡みジェンキンス氏の事件で話題となりました。



なぜ「会議」と言うかは,かつて日本の法律で,「会議」と規定されていたからということになります。



軍法会議ものだ!

というのは,

実質は,裁判にかける(勿論,逮捕もあり得るという)という意味があります。

違法であることを承知しての行動に使われる場合ですね。



軍法会議は,

日本では,ほとんどみない手続・制度で,アニメ等しか出てきません。

ただ,国際的にはあるのが当然という制度・手続です。


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H22.6.23現在のコメント

日本には,軍事学を体系的に教える機関は自衛隊しかありません(ほとんどと言っておきましょう)

民間には,軍事専門家がほとんどいません。

大学のときに,平和学という課目がありましたが,
評価は止めておきましょう。
「智に働けば角が立つ」


軍事は,法律と同じく
極めて現実主義的に,物事を考えなければ
ならない分野です。


間違うと死にますから。

こんなことばかりを書くと思想が偏っているとされがちですが,
思想なんか関係ありません
(ま,こんな風に考えるのも思想なんでしょうが)
仕事の面では,
超現実主義者
とはいえましょう。

必要ならば超フェミニストであろうが,
超反動主義にもなるのが弁護士というものです。


それは,今ある危機または起こり得べく危機
という現実に対して
どのように対処すべきか
という問題を最も重視するからです。


現実から目を背けず,今ある危機を分析し,対処の方法を考える必要があります。



言いたいことは,有名な軍事学者クラウゼヴィッツの次の言葉だけで十分でしょう。

「人は事実を正しく観察しなければならない。戦争の粗暴な要素に対する嫌悪から戦争の本性を無視することは、無益なことであり、本末を誤ったことである」(「戦争論」レクラム版p23)


クラウゼヴィッツは,今結構流行っているみたいです。

弁護士が応用する
クラウゼヴィッツ

というシリーズで,書いてみようと思っています。
(移転作業終わってから)


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