2010年6月18日金曜日

無登録のヤミ金業者・・・弁護士も利用されるかもしれないのだ。

無登録のヤミ金業者・・・弁護士も利用されるかもしれないのだ。
[弁護士の仕事:一般民事]

Last updated 2010.02.16 12:24:06
http://plaza.rakuten.co.jp/utuboiwa/diary/201002150000/

ヤミ金業者とは,

広義では,

貸金業法,出資法違反の業者である。

話題となるのは,出資法違反の高金利というのが多い。



他の貸金業法等が遵守されているのであれば,

高金利であることは,割と立証が容易である。



しかし,

ヤミ金業者といっても,

登録業者と無登録業者

がある。



無登録業者のヤミ金業者は,一見して,一般の貸付と偽装する場合がある。



この場合は,極めてやっかいである。



ヤミ金業者は,証拠をなるだけ残さずしてやるから,一見借用書だけをみれば法定の形式が整っており,一見理由がある請求になる。

最後に残っている借用書は,額面だけをみれば借りていることになるが,従前の経過をみれば,理由がないことが多いが,それに気づかれないようにするのである。



登録業者が,弁護士に取立委任をする場合,

 自らが貸金業法の規制については一応配慮することが普通である。



しかし,無登録業者が,弁護士に取立委任をする場合は,

 そもそも貸金業者ではなく,一般人としての貸付を装ってすることが多い。

 

10年くらい弁護士をやっているが,最後の借用書を基に,その額のみを請求する訴訟を被告側で,2件やった(やっている)。終わったのは,完全に勝訴的となり,相手が取下げを求めてきた。



勝訴的に終わったのは,訴訟中に,一か八かで,考えられる銀行取引口座に,相手とこちら側の取引が記載されているかで嘱託をしたところ,見事,または幸いに,こちらの言い分通りの取引が記載されていたのである。



無登録業者が,借用書記載の金額を求めるとき,

恐らく(多分間違いなく)弁護士に頼むとき,自分が貸金業者とは言わずに委任する。

(知っていたら弁護士が共犯になりかねない)



前の取引があることも言わないし,自分がヤミ金業者だとは口が裂けても言わない。



単に借用書を持ってきた場合は,前の取引の経過も含めて十分に事情聴取をしなければ,結果的であっても,ヤミ金の片棒を担ぐことになる。







現行貸金業法では,出資法をも含めて,最も刑が重いのは,
無登録業である。

これは,

出資法8条1項1号,同2号違反の高金利規制の刑罰である,

 3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金

より格段に重い,

 10年以下の懲役若しくは3000万円以下の罰金又は併科(貸金業法11条1項違反,同法47条2号)

である。



改正前は,高金利規制と無登録業者との刑罰は,若干無登録業の方が厳しかったが(法人での罰金額が異なった),改正により,極めて厳しく無登録業が規制されたのである。


高金利であるとの調査は,実は,極めて難しい。

現金で受け渡しがされているのが普通であり,領収証も発行しない,借用書も作成されないか,作成されたとしても,例えば,利息をも上乗せして元金とし,借用書上は,利息制限法に違反しないように記載しているからである。



告訴を出そうにも民事で勝ちきらないと駄目という側面があった。



しかし,それとの比較ではあるが,無登録業者であるとの調査は簡単であると思う。

現在,登録がないことは容易に立証できることであり,後は,業としてしていたか,つまり,長年やっていたとか,他にも貸していたとかを積み上げればいいからである。



従来は,民事上でも,無登録業であることは若干軽視されていた感がする。公序良俗無効を考えるにしても,無登録だからといって簡単に,契約無効としない場面が多かった。



勿論,自分が無登録業者であれば,わざわざ裁判所の助力を求めようともしない違反者故のある意味の自制(公に出るとのやぶ蛇を懸念ともいう)もあったと思う。それ故に,無登録業者の請求が全面的に問題となる判例が少なかったという事情もあろう。



これからは,無登録業者,即公序良俗無効という判断もし易くなったと思われる。



ヤミ金業者に限らず,弁護士も利用されないように気をつけることが必要である。

積極的に告訴も検討することができるようになったとも思う。

Last updated 2010.02.16 12:24:06