2010年6月24日木曜日

ゆっくりな歩み,後戻り可能なように…iPad,フランス革命,養育費,量刑

ゆっくりな歩み,後戻り可能なように…iPad,フランス革命,養育費,量刑
[弁護士の仕事]


Last updated 2010.05.14 12:30:55
http://plaza.rakuten.co.jp/utuboiwa/diary/201005130000/


iPad,

新しいものを楽しみにして待つという感覚は,最近なかったので,久しぶりです。



ギターを注文した時以来のワクワク感です。





iPadは,

よく考えれば,万能でもなく,機能的にはパソコンに負けます。

が,可能性を感じるところが魅力です。



かっこいいぜ!俺のテレビのリモコン!

と言っても仕方がない

それぐらい普及したら,

また,同じようなものが,色々な会社から出ていけば,

あるのが当然ぐらいの感覚になるのでしょうか。



ワクワク感はなくなりますが。



iPadやスマートフォン普及の妨げの一つに,

面倒くさい

というものがあると思います。



数多くのアプリを選び,

パソコンを別に用意し,

結局パソコンを使える必要がある



というところが普及の妨げになると思います。



今でも,設定なり,好みのアプリを手軽に買える,自動販売機みたいなものを作れば,

端末は売れると思います。

(今でも作れそうですが)



きっと,なんだこの板?とか

未来ではいわれているのかも知れません。





人間は,未来をうまく想像できないそうです。



革命的な急進的な,ものごとの改革(?)が,

うまくいった試しがないのは,そのせいかもしれません。

フランス革命しかり・・・



法律も,判例も少しずつ変化していくのが普通です。


例えば,


名誉毀損の確立した最高裁判例理論,真実・真実相当性の要件は,

少しずつ事例に適用されながら,その適用範囲が,明らかになり,

今では,かなりの事例において判例があり,深化しています。



人間が,未来を想像しにくい,極めて近い未来しか見通せないため,

この方法は,かなり合理的な方法です。



進んだかのようにみえて,誤りや不合理が生ずる場合があります。

そのためには,後戻りができるような体制を整えていく必要があります。



判例でいえば,判例変更という方法があります。



このように司法の世界というのは,物事の変化が急には進まないのが普通です。



民法にしろ,刑法にしろ,基本は,明治時代のものです。



また,判例が定立する規範も,

事例によって,すぐさま極端な結果を導かないように,
どっちつかずや,ある程度曖昧になっている場合も多いといえます。



これも後戻りができるようにするための知恵と考えます。



逆にいえば,

急進的な結果を起こす法律には,注意が必要です。


今までの積み上がった結果を無駄にしてしまうばかりか,

変化の結果が,どこまで波及するのか予想できなくなるのです。


また,後戻りができない法律も,例えば,外国人参政権付与法案とかは,その類です。

一旦付したら,後で,どのような不都合が起きても,戻ることは極めて困難です。






この先例重視主義というのは,日本では,割と簡単に受け入れることができた土壌がありました。



あまり知られていませんが,江戸時代は,正に先例重視主義でした。


ある紛争が生じた場合とか,

ある処罰や処分をする場合には,それに類した先例を付することがされていました。

これは,正に判例主義です。




先例主義にも,欠点は勿論あります。

急激な世の中の変化に対応できにくいという点です。




司法権が,率先して,世の中を変えていくこともありました。

極端な例をいえば,フランス革命です。



しかし,やはり,余りうまくいきません。



急激な変化についても不都合は認めながらも,

少しづつ対応していかなければ,

結果的に,ダメなことが多いということになります。



日本では,

司法権は,その構成上,あまり急激に変わりません。


例えば,最高裁長官が変わったからといって,すぐに先例としての最高裁判例が効力を失ってしまうような反対の判例が出たりすることは,余りありません。



微妙に変化を続けながら,ゆっくりゆっくり,時には後戻りしながら,

進みます。


そうした結果,最初のものとは,全く違う規制になっていることも多いです。
(過払い金争訟は,そういえるでしょうか)



司法の世界は,英雄が出ても全てを覆すほど変化させることは,
できにくい

といえます。



ダイナミックさはないですが,

変化は着実にしています。


しかし,変化が小さいので,保守的とか,権威的と

言われるのかもしれません。



簡裁とか地方裁判所段階では,
かなり過激な結論が出ているのですが・・・。



従来の法律や判例と,世の中の急激な変化とが,大きなギャップがある場合,


依頼者等一般人の感覚と,

法律や判例で予想される結論が,

違う場合,

悩みます。



養育費の額

とか,

刑事事件の量刑

というのは,本質的には,このような問題が含まれると考えます。


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H22.6.24現在のコメント

必殺仕事人の同心中村主水
も,記録室で,よく記録を調べていましたね。


意外と一番過激は,最高裁だったりする。


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