2010年7月15日木曜日

特許:冒認出願による無効事由(特許法123条1項6号)の主張立証責任「解釈」

特許:冒認出願による無効事由(特許法123条1項6号)の主張立証責任「解釈」

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知財高裁平成22年4月27日判決(平成21年(行ケ)第10213号審決取消請求事件)



「冒認出願による無効事由の成否に関し,「特許出願がその特許に係る発明の発明者自身又は発明者から特許を受ける権利を承継した者によりされたこと」についての主張立証責任は,特許権者が負うと解すべきである。そこで,特許権者である被告がその主張立証責任を尽くしたかについて検討する。」

「平成14年10月8日,熊本アイディーエムがT 種鶏孵化場に対して設備見積仕様書(甲21)を提出したことが認められる。しかし,上記の書証によっても,原告らが開発していた検卵の方法や検卵機が本件発明に該当するものかどうか明らかではなく,本件発明の発明者が原告であるとは認められない。」

「甲10の2の「7.謝辞」欄に,「本研究をすすめるにあたり,評価サンプルや実験場所をご提供頂き,また,目視検査の内容についてご指導を頂きました(財)阪大微生物病研究会観音寺研究所殿の皆様に厚くお礼を申し上げます。」との記載があることに照らすと,甲10の2の記載によって,E及びFが本件発明の発明者でないということはできず,むしろ,微研に所属していたE及びFも本件発明に関与したことが推認される。」

「被告から,E及びF作成名義の,「本願発明は同人らとA,B,C及びD6名の共同発明であることに相違ない」旨を記載した宣誓書,及びA,B,C及びD作成名義の,「本願発明は同人らとE及びF6名の共同発明であることに相違ない」旨を記載した宣誓書が提出されていることからすると(これらの宣誓書の存在及び内容は,審決第4,5.(2)においても認定されている。甲12の3),本件発明の発明者は,A,B,C,D,E及びFの6名であり,これらの発明者から被告に本件特許の特許を受ける権利が承継されたものと推認される。」

「そうすると,審判において,本件特許の特許権者である被告は,「特許出願がその特許に係る発明の発明者自身又は発明者から特許を受ける権利を承継した者によりされたこと」について主張立証責任を尽くしていたものと認められ,本件特許は冒認出願に対してされたものではないとの審決の判断に誤りはない。」

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縮小版

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・冒認出願による無効事由(特許法123条1項6号)の主張立証責任

「冒認出願による無効事由の成否に関し,「特許出願がその特許に係る発明の発明者自身又は発明者から特許を受ける権利を承継した者によりされたこと」(特許法123条1項6号)についての主張立証責任は,特許権者が負うと解すべきである。」(知財高裁平成22年4月27日判決(平成21年(行ケ)第10213号審決取消請求事件)

そこで,特許権者である◯がその主張立証責任を尽くしたかについて検討する。

・以上から,特許権者である◯は,その主張立証責任を十分に尽くしており,冒認出願の主張は失当である。


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H22.7.15現在のコメント

知財高裁は,特許権者に主張立証責任があるとします。

実は,この先の議論が多くあるのですが,
ひとまず,こう書いておきます。


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H22.7.21現在のコメント

権利者側なら,

こちらの方が有利です。
特許:冒認出願に係る事実の主張立証責任ないし主張立証の程度(権利者側にもっとも有利な例)「解釈基準,解釈」

ただし,長い。

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