2010年7月26日月曜日

特許:特許請求の範囲記載の用語解釈「解釈」

特許:特許請求の範囲記載の用語解釈「解釈」

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知財高裁平成21年1月27日判決(平成20年(行ケ)第10166号審決取消請求事件)

知財高裁2部「中野コート」

2 取消事由について
(1) 原告は,本願発明の「熱粘着式造粒方法」の技術的意義に関する審決の認定は誤りであると主張するので,まずこの点について検討する。ア本願発明にいう「熱粘着式造粒方法」なる語は,造粒方法の一種を示すものとして一般的に知られた用語ではない。また,本件補正後の請求項1(本願発明)は,

・・・

エ そうすると,本願発明にいう「熱粘着式造粒方法」とは,希釈賦形剤・薬学的活性成分・結合剤等の混合物を加熱することにより発生する蒸気が密閉系統中で凝結することを利用して,凝結した水分により結合剤に粘性を生じさせ,周囲の粒子を粘着させるという造粒方法をいうものと理解される。なお被告は,本願発明に関して特許請求の範囲の記載に何ら不明確な点はなく,発明の詳細な説明の記載を参酌すべき特段の事情も存在しないから,審決が本願発明の「熱粘着式造粒方法」は加熱して粒状物を製造する方法であるとした点に誤りはないと主張する。しかし,特段の事情が存在しない限り発明の詳細な説明の記載を参酌することが許されないのは,あくまでも特許出願に係る発明の要旨の認定との関係においてであって,上記のように特許請求の範囲に記載された用語の意義を解釈するに当たっては,特許出願に関する一件書類に含まれる発明の詳細な説明の記載や図面を参酌すべきことは当然であるから,被告の上記主張は採用することができない。

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縮小版

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「特段の事情が存在しない限り発明の詳細な説明の記載を参酌することが許されないのは,あくまでも特許出願に係る発明の要旨の認定との関係においてであって」,「特許請求の範囲に記載された用語の意義を解釈するに当たっては,特許出願に関する一件書類に含まれる発明の詳細な説明の記載や図面を参酌すべきことは当然である」(知財高裁平成21年1月27日判決(平成20年(行ケ)第10166号審決取消請求事件))

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H22.7.26現在のコメント

知財高裁の判決は,1年でたかが,全部で500件程度です。

気長に有意なモノは,まとめていきます。

この判決は,当時知財高裁2部「中野哲弘コート」のものです。
冒頭のコート名は,判決当時の肩書きで書くことにします。

準備書面等で意外と迷うのは,前提問題です。
知らなくて,変なところを調べるのは,時間の無駄です。

争いがある場合,
知財高裁で絶対に終わらないと考える事案のもの
知財高裁独自の見解の場合
には,(気づけば)付言しておきます。
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