2010年8月28日土曜日

尋問の効果…法曹の本音と建前

尋問終わりました。

尋問前に心証は固まっている
と得意気に言われることもありますが,

言葉は悪いですが,このブログ


証人尋問で訴訟の結果が変わることは稀!?
http://ameblo.jp/lawfirmconsulting/entry-10616403630.html


私の実感としては,そうでもない印象ですが,
そう言われるなら、そうでしょう。
ただ,心証が固まっていることと尋問の重要性とは、また別問題ともいえます。



1. 刑事事件,情状立証の場合
典型的なのが,この例です。
情状のみが争点である場合,有罪心証であるのは,ある意味当たり前です。

この情状立証は尋問が極めて意味を持つと思います。

もうやりませんというのが当たり前ですが,

これに対しては,検察官なり裁判官から,前にもそういったのに,なぜ今回は違うと言えるの?
と,どういっても答えにくい,どういっても答えが詰まりやすい質問がされるのが典型です。


しかし,この場合でもヤケな答えをせず,自分なりに何とか答えをしよう
とする誠実な態度が良情状につながります。


2. 事実認定のための人証
この場合にも,尋問は極めて重要な意味を持ちます。

主張としては準備書面に既に出ていたり,陳述書に出ていても,
それだけでは,事実認定の証拠としては使えません。

準備書面や陳述書に書いてあるのですから,
心証としては固まっているのは当然といえましょう。


準備書面どおりに陳述書のとおりの証言をさせる,
すなわち,主尋問が極めて重要な意味を持ちます。




上記ブログでは,
裁判は書面が大事とか,
尋問の一発狙いは止めるべきとしています。


前のはともかく,
後者のは反対尋問の一発にかけるという
趣旨でしょうか?
そんな素っ頓狂な弁護士にあったことはありませんので分かりません。

尋問を依頼者へのパフォーマンスの場に使う
ということも言われていますが,
尋問で最も重要なのは主尋問です。

主尋問は,そのとおりに出て当たり前,
そして極めて地味なものです。
そんなパフォーマンスに気を配る位なら,
調書に,キチンとでているかに気を配りたいものです。



30人以上の裁判官とお話されたそうです。
弁護士もそうですが本音を公の場で話すのは稀です。
プロになれば,誰にも本音を言いません。

あ!ありました。
裁判官も検察官も弁護士も,本音をはきやすい人たちが。
それは修習生です。

プロとしての本音と建前を知ることが
修習時代の良い経験となりました。

私は極めて小規模な修習地でしたが,

最初の事件も次の事件も同じ代理人同士
同期だったりする
原告と被告とが入れ替わっただけという事件も多くありました。

最初の事件では,両者バカに熱くなり,罵り合い(仲悪いん?)
次の事件では,和解で手を取り合って,固い握手をする(へ?二重人格?)

それらを何の責任のない立場,
修習生の立場でみるのは,
何よりも得難い財産となっています。

修習をなくすべきという
立論のかたには中々通じにくい
書面化されない
ことですから分かりにくいですね。



今日は,毒をはいてみた。

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