2010年10月26日火曜日

特許:代理人に訴訟費用負担の知財高裁

極めて珍しい知財高裁が出ています。

知財高裁平成22年10月25日判決(平成22年(行ケ)第10270号審決取消請求事件)

です。


民訴法70条,69条2項が適用され,

審決取消訴訟の代理人弁理士に訴訟費用が負担されています。
初めてみました。



(法定代理人等の費用償還)
第六十九条 法定代理人、訴訟代理人、裁判所書記官又は執行官が故意又は重大な過失によって無益な訴訟費用を生じさせたときは、受訴裁判所は、申立てにより又は職権で、これらの者に対し、その費用額の償還を命ずることができる。
2 前項の規定は、法定代理人又は訴訟代理人として訴訟行為をした者が、その代理権又は訴訟行為をするのに必要な授権があることを証明することができず、かつ、追認を得ることができなかった場合において、その訴訟行為によって生じた訴訟費用について準用する。
3 第一項(前項において準用する場合を含む。)の規定による決定に対しては、即時抗告をすることができる。

(無権代理人の費用負担)
第七十条 前条第二項に規定する場合において、裁判所が訴えを却下したときは、訴訟費用は、代理人として訴訟行為をした者の負担とする。

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第3 当裁判所の判断
上記第2の事実に照らすと,株式会社アイ・アイ・ピーが破産手続開始決定を受
けたことにより審判手続は当然に中断し(破産法46条,44条1項),また,同
社と原告株式会社YCFは共同して拒絶査定不服審判請求を行ったのであるから,
共同審判請求人の一人である株式会社アイ・アイ・ピーについて生じた中断は,請
求人全員についてその効力を生じている(特許法132条4項)。そうすると,本
件審判手続の審理を担当する審判官は,同社と原告株式会社YCFの両社について
審判手続が中断したまま審決をしたものであるから,本件審決は,重大かつ明白な
瑕疵があるものとして無効ということになる。

無効な審決であっても,審決が成立し,送達された外観が形成されている以上,
これを排除するため,審決の取消訴訟提起が可能な場合もあり得るが,その場合で
あっても,株式会社アイ・アイ・ピーの財産に関する管理処分権を有しているのは
破産管財人であるから,破産管財人が株式会社YCFと共同で審決取消訴訟を提起
すべきである。

しかるに,本件訴訟は,原告の一人として,破産管財人ではなく管理処分権を有
しない破産会社である株式会社アイ・アイ・ピーの前代表取締役を代表者とし,当
然のことながらその訴訟代理人になり得ない弁理士3名を訴訟代理人と表示して提
起されたものであるから,全体として不適法であり,その不備を補正することがで
きないものである。

よって,口頭弁論を経ないで本件訴えを却下することとし,弁理士・・・,・・・
及び・・・の訴訟費用の負担について民事訴訟法70条,69条2項を適用し
て,主文のとおり判決する。

なお,特許庁審判官は,審理終結後であったとしても,破産管財人に審判手続を
受継させて本件審決を破産管財人に送達するか,又は本件審決が無効であることを
前提にして,破産管財人に審判手続の受継をさせて,新たな審決をするかを,破産
管財人の意向も聴取した上で判断すべきである。


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知らずに委任を受けていたかは知りませんが,
(そんなこと有り得るんかなという疑問はあります)

「受継させることなく」,なお書きをワザワザつけて「審理終結後であったとしても」
としていることから,知っていて審決されたんでしょうか?


それでも,

審決謄本が送達されているし,
審決取消訴訟も委任状もらって提起したはずだし,

なぜ前代表者から委任状がもらえたのか,
着手金はもらわなかったのかな?

とても
不思議な事件です。

もちろん,裁判所Webサイトでは実名ですが,
一応匿名で,ブログには書きました。

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H221026現在のコメント

破産による当然中断の主張は,
昔,サラ金から訴えられたときに,
よくやっていた方法でした。


中断中に,破産手続を進行させ,
確定を遅らせるやり方でした。

破産受任通知を送付したら,
即座に訴訟提起し,
仮執行宣言付き判決,
給料差押え,
というやり方もされていました。

免責が確定前にでれば,
仮執行宣言付き判決によって奪われた給与も
取り戻し出来ます。
(たいていは,中断で取下げというのがおおいが)

それなので,
弁護士は,この破産中断は,よく知っている
人がおおいかとおもいます

最近は余り体験しませんが
(破産法改正の影響かとおもいます)


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