2010年12月13日月曜日

リスクマネジメントとマンション管理組合:顧問弁護士は必要だ

あまり言われていませんが,
マンション管理組合にも,顧問弁護士は必要とおもいます。


理事会は,総会の委託をうけて構成されますが,
たとえ,理事会の中で,専門的知識があって自分でできたとしても,
自分のマンションのことで,やるべきではないとおもいます。

それは,万一自分でやったことに不利益が出た場合に,一身に責任を負うことになるからです。

ロースクール設立当時,さかんにこれからは企業内弁護士が活躍するといわれてきましたが,私は,かなりの疑問でした。

なぜ,弁護士を社内で雇わずに,社外弁護士を使うか?ですが,それは,企業にとって,リスクを外に出すことで,少なくとも,法的紛争を扱ったこと自体のリスクを外に向けることができるからです。


管理組合の理事も同様のことがいえます。自身が,法的紛争を扱う弁護士でも,建築の専門家であろうとも,外部に出すべきです。それは,自分が扱ったことによるリスクを背負う必要がなくなるからです。

分かりやすい例が,(大規模)修繕の問題です。
修繕は,マンション内でも,かなり知識がある人がいることもおおいといえます。自分の職人を使って,割安な材料を使えば,かなりの節約にはなるものとおもいます。しかし,マンションの管理組合というのは,個々の区分所有者の集まりで,よかれと思ったことが追及の対象になることもあります。


顧問弁護士の効用というのは,普通,単発では弁護士が雇えない事件でも,顧問弁護士ならやらせることができるというのがあります。

マンション管理組合で,よく問題となるのが,管理費滞納問題です。管理費滞納は,それほど多額になるわけではありません。しかし,5年が時効となりますので,あっという間に時効となります。

こんなとき,弁護士を雇わず,むやみに時効にかけたら,理事会としての責任を免れることもできません。


念のため書きますが,こういう場合,管理会社は役に立ちません。せいぜい,自分の会社の顧問弁護士を紹介するぐらいです。

しかし,管理組合の自治的性格からすれば,これも,あまり好ましいものではありません。

管理会社と管理組合とは,通常は,協力していくことになりますが,利害が対立する場合があります。このような場合には,管理会社の顧問弁護士に相談等することはできません。いざ,敵側に付く可能性のある弁護士を雇うということにはならないのです。

できるとすべきであるとは,違います。
できるとしても,顧問弁護士を雇っておくというのは,必要とおもいます。

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