2010年12月17日金曜日

文章の勉強:知財高裁判例

知的財産高等裁判所第2部「塩月秀平コート」
知財高裁平成22年11月29日判決(平成22年(行ケ)第10060号審決取消請求事件)

は,中身の問題を離れて,純粋に文章のウマさだけをみると,素晴らしいとおもいました。

「原告は,被告の有する特許について無効審判請求をしたが,特許庁から請求不成立の審決を受けたので,その取消訴訟を提起した。争点は,明確性の有無,分割要件の存否,進歩性の有無,新規性の有無である。」

の事案判断ですが,取消しを認めているにもかかわらず,
全文で,22頁です。

この判例の「当裁判所の判断」は,知財事件での書き方からみて,形式面でとても勉強になります。

主張の整理の仕方も,秀逸です。


素人的には,不親切とはいえるところがありますが,法的専門家同士の書面に対する応答ですので,そこまでは必要はないのかもしれません。少なくとも,弁護士が裁判所へ出す書面としては必要ありません。とても参考になります。



かなり多くの判例を見てきて,とても地味といえば地味ですが形式面のウマさではベスト10に入ると個人的には思います。


このような準備書面を書けたらなと素直におもいました。


取消しが認められていることからすると,取消しを求めた原告側の整理がよかったのかもしれません。吉田繁喜弁理士のものです(私は,客観性を求めるために先生等敬称をつけません。ご容赦ください)。


なお,この事案の発明名は,「遺体の処理装置」です…。

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