2011年1月21日金曜日

自炊代行と最高裁判決H230120,「カラオケ法理」

私は,今のところ,自炊代行には,

かなり灰色なところはあるが,形態によっては認められることもあるんじゃないか
ただし,私的使用一本で行くので結構辛い

という立場です。

答えにはなっていませんが,一弁護士が何を書こうが責任はもてません。


最高裁判決

最高裁判決:著作権:複製主体,私的使用との限界「解釈」「基準」:(最一小平成23年1月20日判決(平成21年(受)第788号著作権侵害差止等請求控訴,同附帯控訴事件))

が新しく出ましたが,特に補足意見は,結局,実態をみるべきじゃ!なんていっています。

またもや注目される判例になるかとおもいます。


最高裁法廷意見は,

「サービス提供者は,単に複製を容易にするための環境等を整備しているにとどまらず,その管理,支配下において,放送を受信して複製機器に対して放送番組等に係る情報を入力するという,複製機器を用いた放送番組等の複製の実現における枢要な行為」((最一小平成23年1月20日判決(平成21年(受)第788号著作権侵害差止等請求控訴,同附帯控訴事件))
と,「環境等整備」はよいが,「複製の実現における枢要な行為」をしていたら,ダメだといっています。

スキャナー・裁断機を店に準備する!
だけだったら(本当にだけだったら),環境等整備ともいえますし,

もともと,それでも,そんなの普通の家にねえよ!というのならば,「枢要な行為」ともいえますねえ。なかったら,実際上はできないし。

最高裁は,
「複製時におけるサービス提供者の上記各行為がなければ,当該サービスの利用者が録画の指示をしても,放送番組等の複製をすることはおよそ不可能」ともいっていますが,

自炊代行までのサービスをしていても,「およそ不可能」とまで言い切れるか疑問といえます。


ただ,
事案の放送番組等準備よりは,環境等整備に近づくといえるでしょうか。

普通の人でも値段的(スキャナー・裁断機)には手が出ないわけではないですから。重いし大きいし邪魔だし,だから持たないという人が多いように感じます。放送番組等受信機は,値段的にも技術的にも素人では手が出しにくいとおもいます。


実際のところは,こんな抽象論をいっても無駄といえば無駄です。本当にやるのであれば,実状をしっかり聞いて・調査して怪しいところは排除・回避・改善しながら対処をする必要があるということです。いうまでもありませんが,私のブログを引いても全く効用はありません。ブログとは,そういうもんです。

できるだけ,環境等整備に近づくようにすることは,できるとおもいます。あれもいかん,これもいかんとしがちになってしまいますが。慎重にリスクを避けるか,リスクをどこまで(少し,大きく)とるか,難しい問題です。グレーなんだから一切ヤメてしまえ!というのが一番楽です。ただ,それだったら,弁護士の存在する意味がないような気もします。

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