2011年1月5日水曜日

職務著作の限界:プライベートとnonプライベートのあいまい化

たまには(?),法律のことも書きます。


(職務上作成する著作物の著作者)
第十五条  法人その他使用者(以下この条において「法人等」という。)の発意に基づきその法人等の業務に従事する者が職務上作成する著作物(プログラムの著作物を除く。)で、その法人等が自己の著作の名義の下に公表するものの著作者は、その作成の時における契約、勤務規則その他に別段の定めがない限り、その法人等とする。
2  法人等の発意に基づきその法人等の業務に従事する者が職務上作成するプログラムの著作物の著作者は、その作成の時における契約、勤務規則その他に別段の定めがない限り、その法人等とする。

いわゆる,職務著作を定めた条文です。

これは,原則・例外論を整理する必要があります。

・大原則

「一般的に,著作権は,不動産の所有者や預金の権利者が権利発生等についての出捐等によって客観的に判断されるのと異なり,著作物を創作した者に原始的に帰属するものであるから(著作権法2条1項2号,同法17条),ソフトウェアの著作権の帰属は,原則として,それを創作した著作者に帰属するものであって,開発費の負担によって決せられるものではなく,システム開発委託契約に基づき受託会社によって開発されたプログラムの著作権は,原始的には受託会社に帰属するものと解される。」(知財高裁平成22年5月25日判決(平成21年(行コ)第10001号法人税更正処分取消等請求控訴事件))

結構びっくりしたのですが,弁理士の研修で,これを理解していないかとおもわれる質問がある弁理士からなされました。

著作権法は,無方式・当然発生が,大原則論です。

簡単にいえば,作った人に,著作権があるのです。


・条文上の原則・例外

nonプログラム(法15条1項)
プログラム(法15条2項)

特段の定めがない限り,法人等にあるということになります。
この特段の定めの主張立証責任は,被用者側にあります。

が,難しいのは,

「(法人等の)発意」,「職務上」の主張立証責任は,法人等にあることです。



・発意 or non発意,職務 or non職務

実は,法人等が,就業規則等で,ガチガチに固めても,この要件は,争いが起こりやすいものです。

特にプログラミングについて,そうだとおもいますが,
優秀な人ほど,自分の発意で,職務に関係がなくすることも多いといえます。

道具も,今は,会社が買った値段が高い開発システムを使う必要もなく,オープンソースで作ったり,普通のエディタだけで作ったりします。

しかも,プライベートの時間を使ってです。

職務には必要だが,より汎用度が高いものを作ったり,
職務命令で作ったものを,より,高めていく傾向があるものです。


また,例えば,テスト的に,自分のサーバーでプログラミングテストを行なったり,プライベートとnonプライベートが,極めて曖昧になっています。

特許等は,やはり,まだそれに応じた施設等が必要ですので,有名になった相当対価請求というのも,まだ企業側に有利といえます。
実際のところ,この場合は,会社の貢献というのがなければ難しいと一般的にはいえます。


しかし,アイディアを具体化する方法が,よりプライベートでできるようになる時代を考えると,結構大変な問題です。


搾取されている(あえて,この用語)
プログラマーの皆様,ご相談に対応します!

といってみたりする。
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