2011年3月16日水曜日

最強の証拠説明書(2011-03-16 水:作成)

* 最強の証拠説明書(2011-03-16 水:作成)
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証拠説明書は,軽視されがちですが,もっとも重要な書面の一つです。

裁判官によっては,これしか見ないという人もいるかもしれません。知財事件では,当然出すに決まっている!という態度が一般ですが,一般事件も同じような状態になってきました。


知財高裁からは,証拠説明書の書式が提供されていますが,Excelの特性も活かしておらず,かなり使いにくいものです。
元々,かなり改良して使っていましたが,更に改良を重ね,現在最強の証拠説明書を作り上げることができました。


Emacs/org-modeを駆使することにします。
本当ならば画像をつけると見やすいのですが,それ用に作るのが面倒なので,ことばだけで書くことにします。

** 体裁

まずは,体裁ですが,通常,証拠説明書は,証拠を出したときに提出しますので,証拠説明書自体がバラバラになります。
作る方も,どのときぐらいに出したかな?と探さなければなりません。

そこで,遅くとも最終準備書面と一緒に,全てをまとめた証拠説明書を作ることにしました。

Emacs/org-modeでの書面作成では,全てを一ファイルで!というのが基本ですから,訴状から何から何でも一ファイルに入っています。前の証拠説明書を使い回すことができますので,それほど苦労もしません。提出毎に証拠説明書を作成するにしても,今回は,これ,前回までは,ここまでと,証拠一覧表を加えながら付けておくというのもやっています。
裁判官の立場になれば,最後の証拠説明書だけみれば足りるという方が楽ですし,書く側である弁護士にとっても便利です。


** 見出し
次に,見出し(項目)ですが,まずは,

*** 「証拠一覧表」
「証拠一覧表」を作ります。

この項目としては,
 「証拠番号」,「証拠の標目」,「原本・写しの別」,「作成者」,「作成日」,「立証趣旨」,「備考」
欄を設け,「立証趣旨」欄は,多く書きたいので,独立した見出しの中で処理することにします。そのため,「立証趣旨」については,全て「下記のとおり」という記載になっています。


この一覧表は,Emacs/org-modeの表作成で作ります。org-modeでは,「|●●|○○|・・・」と作り,「C-c,C-c」で,勝手に表になります。

表のhtml設定等は,かなり難しい(通常のhtml,tableタグとは異なった動きをするようです)ですが,Wordの罫線よりは簡単です。試行錯誤するしかありません。元々tableタグは,htmlでもかなり複雑です。


*** 「立証趣旨」と要件事実

次には,「立証趣旨」の見出しで,書きます。
立証趣旨は,本来は,請求原因事実・抗弁事実等主張立証責任がある事実について,どの事実にかかわる証拠かを示すものです。
簡単な事件(要件事実的に)ならば,証拠毎ということでいいかとおもいます。

複雑な事件ならば,逆に,「要件事実と証拠との関連性」を見出しに立てて,要件事実に対応する証拠は,甲○と甲●である。それは,甲○には,こう書いてあり・・・と説明することになります。

ことばを書くことも主になりますので,Excelでは,つらいものがありますが,できないこともありません。少なくともWordでするよりは,簡単です。



*** その他の見出し

ここまでは,必須項目ですが,後は,臨機応変ということになります。

たとえば,証拠が複雑である場合は,「証拠との関連性」を図示することも必要となります。

たとえば,証拠一覧表に書ききれない「作成者」が複雑な説明を要する場合は,「作成者の追加説明」という見出しをつけ,その中で,詳細な説明をします。表は基本的には,一言で書くようにして,それで足りれば表だけで,足りなければ追加の説明をするという具合です。

たとえば,証拠自体が,読み方が難しかったり,専門的な文献等の場合には,「証拠の読み方」などと見出しをつけて,証拠は,こう読むんだ,ここを読むんだ!ということを盛り込んでいくことになります。本当は,ちょっと違う項目になりますが,(要件事実的に)簡単なばあいは,立証趣旨のところにチョロット書きます。

たとえば,契約書の条項が問題になっている場合は,「問題となる条項」を,証拠説明書に書いておきます。証拠との関連性を大事にする必要がありますので,全体の条項を前に挙げていたとしても,再度コピペしておきます。よく司法試験の受験生に言っていましたが,採点者に,前に戻って読めということを強いる「前記したとおり」とか「前に書いたように」ということばは,なるだけ使うべきではないとおもっています。

たとえば,さらに,最近の私の準備書面では,証拠の読み方についても書いて画像も付加する場合が多いので,これも「参考画像」という見出しで,リンク貼り付けをしておきます。元々あった画像を再度リンク(file:marumaru.png等 )なので,じつはかなり簡単な作業です。もちろん,証拠説明書作成のときに,あった方がいいというものは,再度スクリーンショットをし,リンク貼り付けをしておきます。


** 画像の貼り付けとテキスト起こし

画像の貼り付けと,テキストで証拠を起こすには,一長一短があります。

画像の場合は,コピペができないが,証拠をそのまま撮っていますので実際の証拠をみたときには探し易い・評価がしやすいというメリットがあります。テキストのばあいは,その逆となります。

たとえば,「印影の同一性」が問題となっている場合は,印影を拡大した証拠そのものの画像の方が便利です。たとえば相手が否認している,または,同一性を主張している場合は,相手の証拠もPDF化して,画像化し,並べて説明することも有用です。


証拠説明書だけをみれば,大げさにいえば,証拠なんか一々見なくても,画像貼ってあるから,これみればいいじゃんというところまでもって行くことが目標です。
そして,ここは判決のときに引用して欲しいというときは,二度手間になっても,テキストで起こしておきます。万一,コピペ面倒だから使わないという事態にならないようにするためです。

証拠説明書は,書く側にとってもメリットがあります。なんども引用する部分は,あえてテキスト起こしをして使い回しを可能にします。

とりあえず,ここまで。また,直すかもしれません。

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