2011年3月17日木曜日

シャーロック・ホームズから弁護士の仕事を考える【「事実」と「意見」の峻別】(2011-03-16 水:作成)

* シャーロック・ホームズから弁護士の仕事を考える【「事実」と「意見」の峻別】(2011-03-16 水:作成)
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コナン・ドイル/延原謙訳
「バスカヴィル家の犬」(昭和29年5月,新潮社)

俄でいうのもはばかられるが,シャーロック・ホームズから弁護士の仕事を考えます。
変な解釈を加えないように,変な批判をしなければ,大丈夫でしょう。

** 「事実」と「意見」の峻別

「ワトスン君,僕は君の頭のなかに一種の先入観の入るのを避けるために,事件に関する僕の意見や予想めいたことは何もいわずにおくがね,向こうへ行ったらただ,できるだけ詳しく事実の報告だけをよこしてくれたまえ,意見なんか加えないでね。あとは僕がその報告をみて推理をたてるから」(p80)

ワトスンが,ヘンリー・バスカヴィル卿らとバスカヴィル家へ行くと決めた場面(無理やりだが),ホームズはいけないので,ワトスンに言ったことばです。

ホームズの推理は,確固たる事実を基にすることが明らかになっています。
「事実」と「意見」を峻別して事実関係にあたるのは,弁護士の仕事としても,とても重要です。

素直に「事実」だけをつかまえることは,とても難しいといえます。それは,被害者の立場側でもそうです。人間は,かなり誘導にのってしまいますので,先入観を与えないようにすることも,「事実」をとらえるときには重要な姿勢です。

ホームズが,あまり,途中経過をいわないのも,そのような意味があるのかもしれません。

とくに人に事実を報告させるのは,とても難しいことです。

ワトスンは,これを「あれこれと最後の指示や注意をあたえてくれた」と語っていますが,あまり,あれこれとは言っていません。ホームズがワトスンを,ワトスンも又,ホームズに対して強い敬意を払っていることが,よく出ている表現と考えました。


この後,ワトスンは,ホームズに宛てて手紙を書いており,ワトスンは,この手紙をみれば分かる,全文を載せるとして,手紙の報告が乗ります(p117〜)。
ここからは,長いですが,あきずに一気に読むことが出来ます。

ドイルの文才でしょうか。この部分,ワトスンが,自分で,報告しなくてもよい旨言っている前文部分は,割と,ワトスンの主観や感情的な記載が多いのですが,肝心の報告のところは,かなり,事実報告だけになっています。

ワトスンの有能さがあらわれている部分です。

** ヴァイオリンを取るホームズ

二段にわけて,二段落目は,ホームズの素直なかっこよさを書きましょう。

「どうだいワトスン君,だんだんに何かがまとまってくるじゃないか。それよりもちょっとそのヴァイオリンを取ってくれたまえ。これからさきのことは,あしたの朝モーティマー君がヘンリー・バスカヴィル卿を連れてくるまでのお楽しみに残しておこうよ。」(p44)

あまり説明などいりませんね。

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