2011年4月26日火曜日

原発事故に関する損害賠償(7)・・・「過失」,やはり,一番よいのは「法律」違反の「作為」

(6)「法律」違反の「作為」による過失の続きです。


過失は,不作為的にとられることが多いですが,
不作為,つまり,

何々をすべきであったのに,何々をしなかった

というものは,本当に何かする必要があったのか,請求者(被害者)が主張する「何々」(をしなかった)が,もっとも適切な選択手段であったのか
ということに争いになり,しかも,裁判所による規範的判断が入ります。

規範的判断とは,そこまでしなくてもいいだろうとか,ある事実を基にしての評価が入り込むという意味です。

「不作為」による過失は,できれば,しないほうがよく,事実を突きつける「作為」による過失があればベストです。

「作為」とは,

何々をすべきであったのに,何々をした!

として「過失」を構成するものです。

たとえば,同じような事実でも不作為的に構成するよりも,作為的に構成するほうがよいということになります。

何度も出てきますが(あまりにわかり易いので),

参考リンク:原子力災害対策特別措置法の重大違反
    http://utsuboiwa.blogspot.com/2011/04/blog-post_19.html

で,たとえば,

法律で「原子力災害合同対策協議会」を設置すべきなのに(これが過失の根拠となる事実となります),

しなかった

と構成すれば,「不作為」による構成となります。

たとえば,

法律で「原子力災害合同対策協議会」を設置すべきなのに(これが過失の根拠となる事実となります),

20以上もの無駄な組織を設置し,指揮命令系統を混乱させ,何々をした。

と構成するのが,「作為」による構成となります。

通常,「作為」による方が特定しにくく,何をすべきだったかをも入れ込まないとならず,わざわざ事実を取り出す必要がありますので,主張・立証には困難が生じますが,やはり,民法709条や国家賠償法では,不可欠な議論となります。


まだ,この法律違反だけでは,「作為」による構成は難しいですね。

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