2013年8月5日月曜日

依頼者本人の政治力:意外と必要なのかもしれない。

依頼者本人の政治力が,時に,法的解決に有利に働くことがあります。

ここでいう「政治力」の意味ですが,言い換えると,味方につける人を,どれだけ多くできるかの力です。

たとえば,相続,たとえば,離婚です。

相続の例:遺言の代わりに生前贈与を!

遺言する被相続人が死亡するまでに心変わりする可能性が高い場合,遺言の実行を,生前贈与で先に履行してもらった方がいい場合もあります(贈与税を払ってもというメリットがある場合)。

言うまでもないですが,遺言の場合は,死亡するまでに最新のものが有効となります。特に抵触があれば(Aにすべてを相続→Bにすべてを相続),後の遺言のみが効力を持ちます。

生きているときにうるさいこと言われないように,最初は,Aにすべてを相続させるという遺言を書いて渡し,Aには内緒で,Bにもすべてを渡すという遺言を書いていたり。被相続人の思惑というのは,読み難い場合もあります。

AにもBにも配慮していると,遺言の時間的順序という,いわば偶然的な事情で勝負が決まる場合もあります。

このような場合,実は,A,Bの政治力が重要になります。どちらが,被相続人を取り込むか,または,被相続人に影響を与える人をどれだけ味方をつけるかが,勝負を決することになります。

たとえば,被相続人が,おねえさんには頭が下がらないという場合,おねえさんから,Aのかわいそうかげんを言ってもらうことによって,生前贈与を果たしてもらう。

実は,法律的な問題というより,本人の政治力が極めて重要な場面となります。

功利的に考えても,親戚づきあいは,大事なのかもしれませんね。

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