2014年6月18日水曜日

法律問題の9割は弁護士を使わないで済む(10)「離婚協議書」

法律問題の9割は弁護士を使わないで済む(10)「離婚協議書」

弁護士を使わずにすむために有効な書面、

「離婚協議書」について書きます。

このシリーズは、弁護士を使わなくてもよい段階・場面を書きながら、弁護士を使うべき段階とはいつの時点か、どのような場面かを明らかにすることにもなります。

1 「離婚協議書」とは

「離婚協議書」とは、離婚するときにする約束です。

本来、離婚をするには、
①離婚をすることと
②未成年者の親権を定めること
だけでできます。

が、色々定めておいたほうがよいこともあります。

慰謝料の支払義務、金額
財産分与の支払義務、金額
養育費の支払義務、金額

定めなければ、調停、審判、裁判となります。

「離婚協議書」があれば、基本は契約上の請求となります。
そういう意味では、色々な約束事を書面として残す、そんな意味では、作ったほうがよい書面です。

2 「離婚協議書」だけで本当にいいのか?

それでは、
「離婚協議書」だけでいいか?
となると、さらに考えておいたほうがよいこともあります。

「離婚協議書」は、法律的には「契約書」です。借用書とか賃貸借契約書とかと同じ扱いを基本的に受けます。

借用書とかと同じく「離婚協議書」も、不履行があったときに、ただちに差押ができるわけではありません。「公正証書」にしなければ、これらを基に別途、裁判をする必要があります。

「離婚協議書」は証拠にすぎない。

ということになります(ただし、裁判で最重要証拠となります)。

3 「離婚協議書」の効力を高める方法



時に、「離婚協議書」さえ作ればいいのだから、弁護士に頼む必要はないとも書かれがちです。

しかし、

払わなかった場合は、どうするか?ということを考えれば、

公正証書にしたほうがよい。

それを基に、調停をして、「調停調書」にしてもらう。

という手続が有用な場合もあります。

「調停」は、争いがあまりなくてもできます。「債務名義」という不履行があった場合には差押が可能な書面となる「調停調書」を作るため(それを主目的として)、あえて「調停」という手続を使う。

そんなことも可能です。

また、たとえば、慰謝料の額とか、養育費の額というのは、調停等をした場合には、定額・低額となりがちですが、「離婚協議書」は、基本「契約」です、契約に基づく請求という形の方が、裁判もしやすいとはいえます。

4 弁護士に頼む限界

「離婚協議書」を作成してもらった。

しかし、不履行となった。

こんな場合には、弁護士事案といえましょう。

時に、

・弁護士に相談して、改めて「離婚協議書」の内容をアップデートした「離婚合意書」を作成する。

・「離婚協議書」に基づく公正証書作成が可能か

・「離婚協議書」に基づき裁判が可能か

など色々な道を探りながら検討することが可能です。




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