2014年12月25日木曜日

これで完璧!! 一人でできる遺言(自筆証書遺言)マニュアルNo.1




自筆証書遺言は、意外と難しいことがあります。それで、完璧に一人でできるようなマニュアルを書きます。

まずは、用意するものです(No.1)。

1 用意するもの
1.1 用意するもの(まとめ)

 ①ボールペン等消えない文具
 ②印鑑、印鑑証明書
 ③紙、封筒
 ④診断書
 ⑤自分の筆跡が判るもの
 ⑥戸籍謄本、住民票
 ⑦土地等の登記簿謄本

詳細に説明していきます。

1.2 ①ボールペン等消えない文具

自筆証書遺言は、全文自筆であることが必要となります。下書きは用意してもよいですが、遺言書原本は、必ず自筆であることが必要となります。

消えない文具が必要となります。はやりの消えるボールペン、鉛筆などは、不適切です。

消えない文具を用意します。

毛筆でもいいですが、自筆証書遺言は、筆跡(⑤に関連)が、後で被相続人(遺言をする人)が自ら書いたことを示すことが必要です。
また、文章の解釈が必要がないように、出来る限り誰でも読める文体・書体で書くべきです。

つまり、楷書で、続け字も避けるべきです。

1.3 ②印鑑、印鑑証明書

実印(役所に登録した印鑑)である必要はありません。

が、単なる認印であれば、確かに本人が書いたのか!?と後に争いになる可能性があります。

そのため、実印を用いるのが適当です。実印は、印鑑証明書をつけなければあまり意味がありません。印鑑証明書をつければ、確かに、この人が、この当時に、この内容どおりに書いたものと推定されます(二段の推定の適用)。

もちろんですが、いわゆるシャチハタ印は、使うべきでありません。

1.4 ③紙、封筒

遺言には、紙に制限はありません。
しかし、一旦遺言を書いて取り消しがなければ、効力がずっとあります。あまり劣化しない紙を使用するのが適当でしょう。

封筒も必ずしも必要ありませんが、封筒に遺言書を入れて、契印を使用印鑑ですれば、より、本人が書いたとされます。

自筆証書遺言の場合には、検認手続(家裁での手続)が必要になりますので、封筒にも、遺言書と中身を明らかにするように書き、日付(年月日)を書いておくとよいでしょうか。

1.5 ④診断書

自筆証書遺言では、必須のものではありません。
しかし、自筆証書遺言の争われ方の典型例として、この遺言当時、被相続人は、そのような判断能力が備わっていなかった!というものがあります。

公正証書遺言では、公証人が遺言能力を判断するために求められるものですが、自筆証書遺言でも、用意することが妥当です。

医師に、認知能力に関する診断書の作成を依頼します。最近は、医師も慣れている方も多いので、特に大きな病院ならば問題なく作成・入手が可能です。

これを遺言書と一緒に入れておきます。さきほどの封筒の中に入れておくのもよいでしょう。

1.6 ⑤自分の筆跡がわかるもの

自筆証書遺言での争い方として、この筆跡は、被相続人(遺言をする人)のものではない!というものがあります。

それを阻止するため、自分で書いた手紙、ハガキをいれておきます。日付が入っているといいので、公証役場で確定日付をとるなり、自分で知人に出して、そのハガキ等を確保するなどの工夫が必要です。

意外と自分の筆跡のものは、自分の手元に残っていないことが多く、あとで集めるのが大変ということもあります。

1.7 ⑥戸籍謄本、住民票

これも、自筆証書遺言には必須のものではありませんが、単に娘と書くだけで、どの娘か分からないという自筆証書遺言も時折あります。

慎重に続柄・氏名を正確に書くためにもあると便利ですし、遺言書とセットになっていれば、後の人にも便利です。

遺言を、家族等は別の家族の知らない人にする場合は、どのような人にあげるのかを明確にするためにあったほうがいいのは当然です。

1.8 ⑦土地等の登記簿謄本

土地等の不動産がからむときは、遺言により登記ができる必要がありますので、できれば、公正証書遺言にしたほうがいいのですが、自筆でやる場合には、これも遺言書とセットに一緒にしておいたほうがいいのは、当然です。


2 まとめ
ざっと書きましたが、自筆証書遺言は、手軽・安価な反面、

①確かに本人が書いたか否かが争われる。
②本人の遺言作成当時の能力が争われる。
③自筆ゆえに、文言・文章の解釈が争われる。

場面があります。

これをできるかぎり阻止するための最低限の手段・方法を書きました。

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以下、No.2に続く